結論から言いますと85農園では堆肥は使っていません。堆肥は一般的に「完熟たい肥」のものを使うといいと言われています。完熟たい肥は、籾殻・鶏糞・油かすを微生物に食べさせて完熟たい肥にします。有機農業はこれまで、質の高い「たい肥」をつくることがもっとも重要と考えていました。わかり易くいうと、畑の中の微生物がエサ(有機物)を食べていくことに意味があります。(ちっともわかり易くない気が・・・)

けれど私たちの農法はちょっと違うのです。畑の中で微生物が有機物を分解しないと意味がないと考えています。とはいっても生の鶏糞や油かすなどを入れたら、ムシだらけで大変なことになります。絶対に入れてはなりません。野菜がムシのエサとなってしまいます。ではどんな有機物を入れるのか?

「ちょっと枯れた雑草・比較的乾燥させた野菜くず・もみ殻・竹チップ」などを入れます。でも、それだけ入れても、簡単には微生物は食べてくれません。人間で云えば、籾の状態でお米を食べさせるようなものです。脱穀して玄米にして精米してあげないとご飯は食べられません。畑でいうとご飯の状態までもっていく菌がいます。それは森や里山にもみられますが糸状菌と呼ばれるものです。この脱穀&精米してくれるのが糸状菌です。

この糸状菌こそが有用微生物を増やす起爆剤になります。種火みたいものです。たい肥も肥料も使わない。結果、農薬を使わなくて良くなる・・・そんなウマい話あるの!?私も最初はそうおもいました。