先日のことです。春とはいえ、まだまだ肌寒い季節です。 85農園にルッコラと小松菜の種を蒔いたのは2月下旬。温度も上がらないので、まだまだ育ってないのでは?と思い込んでいました。 実は種をまいてから収穫まで一度も畑にいけていませんでした。なので水も一切あげていません。無責任に聞こえるかもしれませんが、本当に手抜き農法なのです。(笑)その代わり昨年一年かけて、土づくりをしました。もう少し詳しくいいますと、土の中を「有用微生物デパート」にすることでした。慣行栽培の数百倍という多種多様な微生物が棲める環境に整える作業です。
きっと子育てでいえば、土づくりは小学校卒業するまでにあたるのかも知れません。この時期は徹底的に子どもに接する時間が必要なのです。どんなに忙しくても、絵本の読み聞かせをしたり、今日一日あったことを話し合ったり、男の子であれば一緒にカブトムシを捕まえにいったり・・・・とにかく子どもとの時間を大切にするといいようです。85農園の農法も同じです。土づくりの間は、手塩に掛けてとにかく微生物が棲みやすい環境を整えます。逆に土づくりが完成してしまえば、あとは作物を育て続けることだけです。作物と微生物の共生関係を断つことなく、育てつづけます。(マメ科の植物は除く)なので、基本連作障害はありません。※連作障害…同じ植物を育てていると土にある特定の肥料が不足することで成長を疎外すること
お恥ずかしながら今のわたしのように、大人になってからも親のスネをかじっているのは現代の農法と同じ慣行栽培です。栄養分である肥料を与えてもらわないと生きていけません。
話は戻ります。3月下旬に畑にいったとき、自分の目を疑いました。一面続く畑。その中に青々とした野菜。勢いよく育っている畑があります。誰の畑???なんておもっていたら自分が種を蒔いたルッコラ・小松菜でした。 正直びっくりしました。小松菜・ルッコラ共に大きく元気なのです。収穫にして段ボール箱8箱位の収穫でした。あまりの大きさと、量にびっくりした近くの農家さんが声を掛けてきました。
「いったいどんな肥料つかったら、こんな時期に、そんなに収穫できるの?」とのことでした。
わたしは正直に、「いえ、肥料は一切使ってないんです…」と答えました。そうすると農家さんは苦笑いして去ってしまいました。そんな馬鹿なことあるわけない・・・という顔でした。 丁寧に説明したかったのですが…大量の小松菜・ルッコラを新鮮なうちに八王子店に運ばねばなりませんでした。(先輩のお店に先に奉納しないと・・・(笑)それが組織の筋なので・・・)
今回85農園のお野菜をセットに入れることができませんでした。本当に申し訳ございません。